出版の自由

2015年6月18日 11:20

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「本書は、決して本人の弁解の書ではありません。いわんや猟奇殺人を再現したり、忌まわしい事件への興味をかき立てることを目的にしたものではありません。本書は、加害者本人の手で本人の内面を抉り出し、この犯罪が起きた原因について本人自身の言葉で描いたものです。私たちは、出版を継続し、本書の内容が多くの方に読まれることにより、少年犯罪発生の背景を理解することに役立つと確信しております。ご遺族にも出版の意義をご理解いただけるよう努力していくつもりです。」

~太田出版 岡聡~

もう18年も経つんですね・・・。

「神戸連続児童殺傷事件」

犯人の酒鬼薔薇聖斗はもう32歳。

社会復帰を既に果たしており

妻子がいるとの噂もある。

でも誰も現在の彼を知らない・・・はず。

養子縁組として名前を変え

出生地や学歴、なども全て架空のものに変えている。

なぜ、一介の出版社がなぜ知ることができたのか?

万が一にも酒鬼薔薇から出版社にアプローチしたのであれば

許されざることである。

事実は分からないが

いずれにしても、酒鬼薔薇自身が

「どうしても、どうしても書かずにいられませんでした。」

と書いている。

なぜ、許されざることなのか?

もちろん、第一に被害者感情を痛めつけていること。

実際、被害者の父である守さんは

「以前から彼がメディアに出すようなことはしてほしくないと伝えていましたが、私たちの思いは完全に無視されてしまいました。何故、このような更に私達を苦しめることをしようとするのか全く理解できません」

とコメントしている。

そして、第二に

多額の印税が酒鬼薔薇に入る事。

当時、14歳の中学生だから単に少年法に守られただけ。

現在、32歳の元狂悪殺人鬼が

単なる温情で許された殺人手記を人々の前に公にし

対価を大量に受け取る。

事実、社会的批判を受け販売中止する書店が多く

それが逆に話題になり

さらに、もちろん人々の興味を引く内容であるから

本は爆発的に売れているようだ。

同時に出版社ももちろん儲かっている。

ボロ儲けだ。

出版社の主張は

「少年犯罪の防止に役立つ」

と言う。

綺麗事ですね。

綺麗過ぎて光り輝いてます。

間違いなく「役立たない」と断言できる。

この本を読むこと、ましてや買うことは決してないので

本の中身を詳しく知ることはできないが

「役立たない」と断言できる。

酒鬼薔薇の過去現在の心の内を知ったところで

少年犯罪防止に何の参考になるのか?

この本にその対策が体系的の載せられているのだろうか?

そんなわけがない。

人々の興味を引く、

元凶悪殺人犯の思い出作文が書き連ねられているだけでしょう。

その中に少年犯罪を抑止する情報など微塵もない。

当時の新聞やメディアの報道で情報は十分である。

今知りたいのであれば

インターネット検索でいくらでも無料で閲覧出来る。

そうなれば、酒鬼薔薇には1円の印税も入ってこない。

 

~専務~