五十八年の時空を超えた少年

2017年3月 1日 09:36

今から八年前の、齢60歳のとき、小学校4年生まで通っていた故郷の旧友から、

還暦の同窓会開催の案内状が届きました。 

4年生の春、親の都合で生まれ故郷を離れてから50年。 

自分の事を覚えていてくれた旧友の好意に、迷い無く出席の返事を出し、

同窓会は、近隣の温泉ホテルで一泊泊まりで盛大に執り行われました。 

出席者は50名くらい。 当時2クラス百名弱の同窓生からすると、抜群の

参加率だと云えましょう。

宴も酣に成ったころ、ほろ酔い気分の幹事から「次回は東京で開催します!」

と提案がありました。

後から聞いた話では、北海道から出席した私と、同窓生同士で結婚して、仙台に

住むご夫婦に配慮し、故郷九州との中間点でと配慮した粋な発案だったとの事。

出席者の大半が酔いに任せて「サンセ~イ!」と手を上げた。

それから7年、昨年10月頃(同窓会東京開催にあたっての予備調査)から始まる

手紙が東京在住の幹事のE君から届きました。

東京在住のE君は還暦の同窓会には欠席でしたが、其の趣旨に感銘し、幹事を

快く引き受けてくれたとの事でした。

東京開催の意義を知ってたので、日程決定の案内が届いた時は、その日のうちに

出席で返信はがきを出しました。

東京開催の2月19日、全国から参加した出席者の中には58年ぶりに再会した

人も何人か居ました。もちろんその中にはEくんの顔もあります。

三次会も終わってからホテルの部屋で、E君と二人で語り明かしたのですが、

時間が経つにつれ、彼の顔があの頃の少年の顔に見えてくるのが、とても不思議

に思えました。

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ももちゃん